促進耐侯性試験

1.概要

 耐候性に影響を与える因子として紫外線をはじめとする太陽光も重要です。屋外での暴露試験によりその影響を評価することも可能ですが、試験場所や試験時期で結果に再現性が乏しいこと、影響評価に長期間の試験が必要なことから、人工光源による促進耐侯性試験機が用いられます。

 人工光源は、かつてはサンシャインカーボンアーク灯が用いられていましたが、現在は太陽光の分光組成により近いキセノン灯が用いられることが多くなり、型式承認試験基準やIEC60945においてもキセノン灯による耐候性促進試験が規定されています。

 当センターでも、促進耐候性試験機としてキセノンウェザーメーターを使用しています。

 救命胴衣では、材料となる布地、気室布、縫い糸、ベルト、バックル等のそれぞれについて促進キセノン耐候暴露試験を行い、終了後の強度が規定を満足しているか確認します。

 救命いかだについても対紫外線試験としてキセノンウェザーメーターによる老化試験が規定されています。

 

XenonWeatherMeter.jpg

キセノンウェザーメーター

2.試験機の詳細

 キセノンウェザーメーター仕様

 型式 X75SC型

 試料ラック数 :57枚(試験可能ラック54枚)

 ラック寸法 :150×70mm

 試料回転枠直径 :648mm

 試料面放射照度 :42~80W/m2

 ブラックパネル温度 :63~95℃

 表面及び裏面スプレー可能

 試験規格:ISO 4892-2, ISO 12402-7, IEC 60945他